2019/12/8(Sun)はlanguishです。
なかなか難しい単語です。知っている人はほとんどいないのではないでしょうか?
これを知っていたら、きっとオタクでしょう。
languish
- 発音:lǽŋgwiʃ(赤字がアクセント)
- 品詞:自動詞
- 語源:古フランス語のlanguir。
最近、フランス語由来の単語が多い気がしますが、あまりピンと来ないのはこのせいでしょうかね。
languirとは、「fail in strength, exhibit signs of approaching death」という事で、元気がなくなるというイメージです。 - 意味:to exist in an unpleasant or unwanted situation, often for a long timeという事で「長い期間好ましくない状態にいる」というのがコアな意味です。
英和辞書では、「低迷する」、「衰える」、「やつれる」等、似たような意味を持った日本語に訳されてます。まぁ、これが覚えることを阻害する最大の要因なので、コアな意味だけを覚えることにしましょう。 - 使用例:
Even today, many of these people reportedly continue to languish with unstable, irregular job statuses, earning less than their older counterparts did.*1
今日でさえ、これらの人(バブル崩壊後の就職氷河期世代の人たち)の多くは依然として、不安定で、非正規雇用で、そして彼らより年代が上の人たちより収入が低い状態であると報告されている。
withは原因や理由を表しています。なので、languish with unstableは直訳すると、「不安定な・・が原因で、好ましくない状態にいる」になります。
バブル崩壊後にたまたま大学卒業を迎えた人たち、すなわち1990の半ばから2000の半ばくらいに卒業された人たちは、就職で大変苦労された世代と聞いております。
私のようなバブル真っ最中に大学院を卒業した者は、おそらく想像できない状況であろうと思います。
当時、私が修士のころ、大学からアパートに帰ると、求人雑誌が玄関に山のように積まれていたことを今でもはっきり覚えてます。
また、わざわざ地方から人事担当者やOBの方が上京されて、「~のホテルで待っていますので、よろしくお願いします」なんて言うのもざらでしたし、研究室にはOBやその上司が毎日のように人買いに来られてました。
それから一転、大変な時代になったようです。すでに私は就職していたので、どのくらいのひどいものだったかは理解できませんが。
そんな苦労された方々が今でも、安定した収入を確保できないというのは、個人やそのご家族への影響もさることながら、今後の日本の年金問題にも大きな影響を与えます。
つまり、この就職氷河期の世代が中心になってリタイヤされた方を支える時期になってもそれが出来ないのです。そしてもう一つ、就職氷河期世代の人たちがリタイヤされても十分な年金を受給できないのです。
なので、政府はこの方たちを救おうとしています。
でも、兵庫県の職員募集に代表されるように、4人の枠に対して1,653も応募している状況を見るととても十分であると言えません。
やはり、民間企業が動かないと雇用は改善されないでしょう、そうするために政府はどするかです。
さて、
私のようなバブル入社世代の方々も、「自分は大丈夫!」なんて思っていたら、その考えは捨てた方が良いです。終身雇用の崩壊はすでに始まっていますし、50代なんて間違いなく年収は下がっていきますし、リストラも45歳からが定着しているような気がしますし、だれにも負けないものを作っていくしかありません。
かなり暗い話になりましたが、良い日曜日の午後をお過ごしください。
*1:The Japan Times 2019/12/8 Opinion