2019/12/21(Sat)はmoratoriumです。
モラトリアムって、よく目にする単語です。
moratorium
- 発音:mɔ̀(ː)rətɔ́ːriəm(赤字がアクセント)
- 品詞:名詞
- 語源:ラテン語のmoratoriusです。
同じくラテン語のmorariと言う動詞があって「delay」を意味するようです。
遅らせる、遅れるというのが原義としてありそうです。 - 意味: a temporary stopping of an activity, especially by official agreementと言う事で、「一時的な停止」と覚えておきましょう。
一時停止という意味から派生して、「債務支払いの猶予」や「進学・就職・結婚などの心理社会的選択の猶予期間や延期・延長」という意味でも使われます。
良く新聞で見かけるmoratoriumは、後者で、青年期以降に果たすべき「社会的義務・責任」を猶予されたり免除されたりしている期間のことだと思います - 使用例:
In May, the U.S. ended the moratorium of sanctions for Japan, threatening to slap fines or restrict access to the American maket if any firms imported oil from Iran.*1
5月にアメリカは、日本に対してはイランへの制裁を科していなかったが、今回のこのような特別な措置を撤廃した。アメリカは、もしイランから原油を輸入するならば、アメリカ市場への参入や罰金を科すことをちらつかせている。
slap fineはよく出てきます。罰金を科すという意味です。
さて、今日の単語のmoratoriumですが、確かだいぶ前に「モラトリアム人間の時代」という本があったと思います。
それから定着した意味が、大人の年齢なのに、大人になりたくない気分でいる若者のことや、
大人になるための心理的な葛藤や乗り越えなくてはいけないことを先延ばしにしている人たちでした。
でも、大学や大学院を卒業して就職して、あとはがむしゃらに働いて、65歳になって定年退職する。これが本当に良いのかという話もあります。何か、ちょっと立ち止まって、いろいろ考える期間が必要な気もします。
例えば、イギリスですかね、「gap year]と呼ばれる大学に入る前に旅行をしたり、ちょっと働いたりとかする習慣があります。
この習慣によって、その後の人生が生産的になったり、良い面が出ているようです。
大学や大学院で、いったん就職して、その後勉強して大学に入った、ちょっと年上の方がいませんでしたか?
私はそういう方を知ってますが、目的が明確で、よく勉強されてました。
やはり、ある時期にモラトリアム人間になることも必要かもしれません。
これは50代の我々中年にもいえることで、60歳でいったん定年して、1年くらいいろいろやってその後また働くと言ったことが必要かもしれません。
その1年間くらいは、モラトリアム年金みたいなものがあればいいのですが。。
*1:The Japan Times 2019/12/21