prescribe

2019/12/9(Mon)はprescribeです。

これはTOEICで出題される確率が高い単語で、バカのいっちょ覚えで「(薬)を処方する」と覚えていらっしゃる方も多いと思います。

 

prescribe

 

    • 発音:priskráib(赤字がアクセント) 

    • 品詞:他動詞、自動詞

    • 語源ラテン語のpraescribere。因数分解すると、prae(preの意味でbefore) + scribere(to writeの意味)。

      原義は、「前もって書く」という事だと思いますが、もっと詳しく言うと、to write down as a directionという事らしいです。

      つまり、「ある方向性を書き留めておく」というイメージがあると思います。

    • 意味: to tell somebody to take a particular medicine or have a particular treatment, to write a prescription for a particular medicine, etc.ということで、こっちはバカのいっちょ覚えのほうの「(薬)を処方する」です。

      もう一つが、to say what should be done or how something should be doneという事で、「~を規定する」です。

      原義の「ある方向性を書き留めておく」から考えると、薬を処方するのは、医者が患者の病気を治す方向性を示すもので、規定するのも、人は勿論、規則や法律が守るべき方向性を示すものなので、つながっている気がします。

    • 使用例:
      Even the most gifted engineers will not be able to build internal combastion engines that meet the EU's prescribed standards.*1

      優れた技術者でさえも、ヨーロッパで規定される基準値をクリアするエンジンを作ることは不可能であろう。


      giftedは「贈呈する」の意味のgiftの過去分詞ではなく、「卓越した」というイメージの形容詞です。

 

今日の使用例はちょっと古い新聞の記事ですが、気になったので、ずっととっていました。いつかガッツリ見ようと思って。


欧州では、地球温暖化防止の為にCO2排出量を規制すべく、車の平均CO2排出量を最大で59[g/km]とする法律が制定されました。

この値って、ディーゼルエンジンで言えば、100[km]走るのにわずか軽油を2.2[L]しか使わないレベルです。まぁ、無理だと思います。

では、何故このような無理な法律を作ったかと言うと、電気自動車を普及させるためです。電気自動車はCO2排出量はゼロですから、電気自動車を販売すれば達成可能な値になるのです。

「あー、よかった、よかった!」かと言うと、そうではありません。


電気自動車は使っている最中はCO2は出しませんが、製造工程から考えると、とてつもないCO2を出しています。たとえ太陽電池のような再生可能エネルギーを利用したとしてもです。主にバッテリーを作る工程で排出されるようです。

その量たるや、ディーゼルエンジンの排出量と同じです。ちなみにガソリンエンジンディーゼルエンジンよりも多くのCO2を出すので話になりません。

現に、フォルクスワーゲンは、ドイツの電源構成を前提にすると、彼らのラビットの電気自動車のCO2排出量は、同じラビットのディーゼルエンジンのそれよりわずかに多いと公式に言ってます。

で、中型の電気自動車のCO2排出量が、それと同等のサイズのディーゼルエンジンのCO2排出量を下回るには、219,000[km]を走る必要があるとのこと。

ん、、、これも無理ですね。

もしかして、電気自動車を普及させること自体が間違っているのではと思ってしまいます。これって、かなり大きな話ですよ。


確か最初に量産型の電気自動車を出したのは、日産自動車だったと思いますが、ちゃんとCO2の計算が行われたのでしょうか?

日産自動車が最初に出して、意外に良かったので、電気自動車は本意ではないが他社も出すから自社も検討するみたいな構図になり、いまや法律までも変えるまでになった。こんな事になってませんかねぇ?


日本の電源構成は、911以来、原子力発電の発電量が少なくなっているので、今のこの状況からすると、電気自動車によってより多くのCO2を日本は出していることになりませんか?

まぁ、こういう事を言うと、かならず、「いやー前提がちがう!」とか「データが間違っている!」とか言う輩も出てきますが、、、

日本もCO2問題について諸外国からいろいろ批判を浴びてます。

本気でやろうとすると、原子力発電の奨励(勿論安全はちゃんと考える)、再生可能エネルギーの導入(太陽電池地熱発電など)、なるだけ都心部では自動車は使わない、CO2固定化技術の開発を奨励する、バイオフューエルを原料とした再生可能液体燃料の開発、などが必要な気がしてなりません。

*1:The Japan Times 2019/11/26 Opinion